つるつるの手帖

なにかおもしろいことないかなー

モノの使い方を変えてみよう|DSC-QX100 / QX10

f:id:mizzan72:20130917143722j:plain

ソニー レンズスタイルカメラ サイバーショット DSC-QX100

ソニー レンズスタイルカメラ サイバーショット DSC-QX10

おもしろい(かもしれない)カメラたち

少し前にCanonがオンラインショップ限定で、一見シャッターボタンの無い、「PowerShot N」(写真右)という、「これ、どうやって撮るの?」ってデジタルカメラを発売して話題になりましたが、今度はSONYが、形状的にはレンズだけが独立しているように見える、DSC-QX100 / QX10(写真左)を発売すると、話題になっています。*1


Lens-style camera DSC-QX100/QX10 - go smarter ...

デジタルカメラって、すでにほとんどの人が一台は持っていますよね?
みんなの気持ちを代弁すると、今持っているデジカメがベストだとは思わないけれど、それほど困っているわけでもない、って感じでしょうか。
スマートフォンのカメラの性能に満足している人も多いので、そこそこの性能やファッション性では、誰もが買い直そうと思わなくなってしまったアイテムでもあります。

SONY「DSC-QX100 / QX10」は、他の機器(スマートフォン)と連携させて、使い勝手を新鮮にしたカメラです。対して、Canon「PowerShot N」の方はInstagramからの影響でしょう、誰もが簡単にアーティスティックな写真を撮ることを目指した製品です。

ウォークマンは私たちに、音楽を外で聴くという新しい価値観を与えてくれましたが、上に挙げた2台のカメラたちがやろうとしているのは、その逆です。「だれか、私の価値を見つけて!」と言っているように見えます。
これを、モノの新たな提案手法と見るか、ただ単にメーカーのアイディア不足と受け取るのかは、意見が別れるところでしょう。
メーカーの思惑通りみんながこれを「面白い!」と思ってくれるのかどうか……どちらも、まだ結果は出ていません。

国産の携帯電話やテレビが売れなくなったことからも、「性能」だとか「多くのできること」だとかの、作り手側が考える「良いモノ」の定義が、今はもう機能しなくなっていることは明らかです。
加えて、性能的にはどれも横並びに見える、これらの「モノ」たちは、視点を変えた新たなアイディアを必要としています。


新たな価値観を探そう。間違った使い方をしてみよう。

これからはデジタル機器だけでなく、AV機器、電化製品、文房具、車などでも、このように「組み合わせ」たり「簡単さに特化」することで、立ち位置にあえてスキマを作り、使い方はユーザーに考えてもらおう!という製品が、どんどん出てきそう。
それに今すでにあるモノたちだって、本来とは別のやり方でガンガン使い倒したら、違った価値感に出会えるのかも知れません。

アイディアは突拍子もない方がいいし、遠いもの同士を組み合わせるのがイイ。間違った使い方もOKだし、とんでもない場所に持っていくのも、アイディアを広げることになります。

何かを思いついたとして、新しい使い方の有効性を世の中に問う方法も、ソーシャルネットワークが発達した現代ではたくさんあります。
例えば、妙ちきりんなアイディア、「ご飯が炊ける車」や「お年寄りしか写らないカメラ」なんていうモノを思いついてしまったとしても、そのアイディアを公言することで、特定の分野の人たちしか知らないような超ローカルな場所に、どハマりするシーンがあることに気づくのかも。

アイディアを広げて、メーカーのマーケティング担当がそれに気づいて、意見が反映された製品が作られる……なんてことになったら楽しいね!


ジェームズ・W・ヤング「アイデアのつくり方」にも、優れたアイディアを出す思考法が書かれていましたね。


Amazonはこちら→ アイデアのつくり方


*1:左の写真で本体のように見えるのは、SONY製のAndroid機用のカバーで、これを使えば簡単に装着できるそう。その他のAndroidiPhoneに装着する場合は、アタッチメントを使用して、本体に取り付けます