つるつるの手帖

なにかおもしろいことないかなー

一眼レフによる動画|機材レビューと参考書

久しぶりの更新。
近ごろハマっている面白いモノとコト、「一眼レフによる動画撮影」について書いてみよう。ぼくと同じように、動画撮影に興味を持った人たちの参考になれば嬉しいです。


2015-07-17追記:動画編集についての新しい記事を書きました。こちらもよろしければどうぞ!
mizzan72.hatenablog.com

動画撮影をはじめた動機

Nikon デジタル一眼レフカメラ D7100 ボディー D7100

Nikon デジタル一眼レフカメラ D7100 ボディー D7100

NikonのD7100を買い、一眼レフを使った動画撮影をはじめた。……いや、逆だ。一眼レフで動画撮影をしてみようと思い立って、それに合うカメラを探し、D7100を買ったんだ。
ずっとスチール写真は撮っていたけど、そのへんにいる写真愛好家の例にもれず、実は周りが思っているほどたいした腕前ではない。綺麗な写真を眺めるのは大好きなのに、自分の撮った写真にはため息しか出てこない。しかも動画をはじめようというのに、今まで「ビデオ撮影」の経験さえ、ほとんどなし。

動画撮影に興味を持つような要素などまったくない。……だがしかし、一眼レフで動画撮影をする、という行為には、なぜか妙に惹かれるものがあった。


理由を考えてみると、ひとつには、ぼくが映画好きだということがある。
ふとした拍子にYouTubeで観たいくつかの映像は、まるで映画のようだった。キャプションには一眼レフによる撮影と書いてあった。そんな映像が、一般の愛好家の手によるものであることにも驚いた。
これならひょっとしたら、小津監督が低い位置から狙ったような景色や、寝転んだキューブリック監督がファインダーに認めていた画を、ぼくも覗けるんじゃないか、という期待があった。

惹かれた理由はもうひとつある。動画撮影用の機材は、使う側にとってみたら、現時点で道具としてはまだ、発展途上に思えたことだ。スマホで気軽に撮れるようになった「写真」と違い、ふらっとカメラを持ち出せば簡単に良い映像が撮れるわけではない。
面倒なひと手間が必要だなんて、なんだか昔のカメラに戻った気分になる。狙った映像を撮るためには、基礎的な知識もいるし、本体以外の道具もいくつか持ち歩かねばならない。
しかしぼくは思う。この手間は作家の創造性を妨げるものではないし、逆にその不自由さが、作品をより高いレベルにまで引き上げていくこともあるのではないか。衝動に向かい合う勇気を持つ制作者であれば、制約があるほど燃えるものだ。


多少の勉強を自らに課し、機材を持ち歩く不便さを乗り越えて手にした、一眼レフによる映像とは、果たして期待通りのものなのか?

……結論から言うと、すごくいい。
まさに撮影しているその時、ファインダーを覗くぼくに訪れたあの驚くような瞬間を、多くの人に経験して欲しいと思う。
ここで、例をあげてみる。D7100の映像だ。

作品例



機材について

ちなみにカメラをNikonにした理由は、ずっとNikonを使っているから、ただそのひとつ。例えばレンズひとつをとっても、以前のものを使いまわそうと思えば、Nikon以外の選択肢は消える。実は動画撮影はCanonの方が実績もあるようなので、そちらも気になったのだが、やはりそこは限られた予算でやりくりしなければならない立場がある。少し考えただけで結論は出た。

ところで僕を惹きつけた映画のような表現とは、作品例中でもやや多用しすぎのきらいがあるが、「ボケ」を上手く使った映像表現のことだ。一眼レフの映像素子は大きいため、専用のビデオカメラよりも背景をキレイに、しかも手軽にぼかすことができる。ぼかすことで、奥行きのある立体的な映像になるのだ。

なお、ぼかすためには絞りを開けなくてはならない。さらにレンズはできるだけ明るいものが良い。ぼくが映像用に買ったレンズはこちら。APS-Cサイズなので、35mmフィルム換算で45mmの焦点距離となる。今のところ、これ一本ですべて撮っている。

単焦点レンズ

また9月に発売になったこちらの「D750」は、完全に動画撮影をメインに広告ビジュアルを打ち出している。今、ニコンのフルサイズ機で動画撮影ならこれかなぁ。


D750 Special D Movie “インスピレーション アンチェインド” - YouTube


その他の機材

また、綺麗に撮るためにはちょっとした工夫が必要だ。レンズ以外にも、映像用の道具の中で良かったものをいくつか挙げてみる。

NDフィルター

※ ぼくが買ったのは、このフィルターの77mm。サイズ変換リングを入れてSIGMAに取り付けた。あえてレンズ径よりも大きなサイズのフィルターを使ったことで、周囲がケラれてしまうこともない。

先に挙げた「ボケ」のある映像表現、を行うためには、開放寄りにして撮る必要がある。ただ、映像がスチール写真と違うところは、フレームレートとの関係から、あらかじめシャッタースピードが決まってしまう点だ。映像とはつまるところ、一秒間に30枚だったり60枚だったりの画を並べた「パラパラ漫画」なのである。
シャッタスピードが固定となってしまうため、そのまま絞りを開けたら露出オーバーとなってしまう。そこでレンズの前にこのような光量を制限するフィルターをかけ、入ってくる光の量を物理的に減らす必要がある。

液晶ビューファインダー

一眼レフの場合、映像を撮影する際には背面の液晶をファインダーとして使う。ただ、液晶画面は小さいため、手動でフォーカス操作をしなくてはならない映像の場合、ちと使いづらい。
そこでこのビューファインダーを背面に取り付けることで、拡大した画像を覗き込みながら操作できる。これがあることではじめて、意図するところにフォーカスが来た、シャープな画を撮ることができた。

フォーカシングハンドル

SUNWAYFOTO フォーカシングハンドル DRH-70 [並行輸入品]

SUNWAYFOTO フォーカシングハンドル DRH-70 [並行輸入品]

フォーカスと言えば、覗く方だけじゃなく操作する方も大切だ。写真もそうだが、動画においても、どこにフォーカスが来ているのかということは、作品の本質につながる。またスチール写真と違って時間という概念がある動画では、時間にそってフォーカスを移動させることも表現方法のひとつになる。現時点では一眼レフによる動画撮影の場合、ピントはマニュアルで合わせた方が良い。カメラ本体にリグを取り付けて本格的に行う方法もあるが、簡易的なもので良いのなら、このようなハンドルを取り付けると操作しやすい。

ビデオ三脚

Manfrotto プロフルード ビデオ雲台 60mm フラットベース MVH500AH

Manfrotto プロフルード ビデオ雲台 60mm フラットベース MVH500AH

SLIK 三脚 ダイワ DST-53 LHB 脚のみ 3段 中型 216637

SLIK 三脚 ダイワ DST-53 LHB 脚のみ 3段 中型 216637

エツミ 止ネジアダプターM E-525

エツミ 止ネジアダプターM E-525

ビデオ三脚を持っていなかったので、マンフロットのビデオ雲台と、ダイワのビデオ脚を組み合わせて購入した。別メーカーを組み合わせたのは、その方が安く揃えられるから。ジョイント部分に変換ネジが必要となるが、マンフロットで統一するよりも、数万円ほど安くなる。しかもこのダイワというメーカーの品物は作りが良いため評判がすこぶる良く、また三脚には立派なケースもついてくるため、かなりお得だ。

マイクロホン

audio-technica ステレオマイクロホン AT9941

audio-technica ステレオマイクロホン AT9941

オーディオテクニカのステレオマイクロホン「AT9941」。ホットシューに取り付けられる。
内蔵マイクよりも断然綺麗に録れる、ただし限界あり。さらに上を目指すのなら、写真、映像と同じくらい奥が深い「録音」の世界に足を踏み入れる覚悟が必要。

レフ板

商品撮影や人物撮影に 丸レフ板 107cm

商品撮影や人物撮影に 丸レフ板 107cm

直径1mのレフ板。これはスチール写真も同じだが、光の当て方が良いと、それだけでワンランク上の映像に見える。

動画撮影のための参考書

一般的な「撮影入門」ではないかも知れないが、この3冊は、テーマの捉え方、機材の扱い、構図の決め方、参考になる作品の紹介……等々、いずれも内容は広く深く、勉強になった。
また撮ることに興味がない方でも、映画を観ることが好きならどの本も楽しんで読めると思う。

なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか (講談社現代新書)

なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか (講談社現代新書)

映画監督 スタンリー・キューブリック

映画監督 スタンリー・キューブリック


では、みなさんも楽しい動画ライフを!!

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別の記事に、参考書を読んだ感想をまとめました。

映画・映像制作|2014年に読んだ本 - つるつるの手帖